Illustratorでスライスが不要になるかも。Layer Exporterの使い方
2016/10/08
普段からIllustratorをベースにしてWebサイトの制作をしているわけですが、マークアップ担当のひととのやりとりで「イラレはスライス機能がねえ。。。」と言われることが非常に多いです。でも、Illustratorは僕にとって使い慣れたペンのようなもの。できれば使いたい。だけど後工程の人のことを考えると。。。などといった逡巡がありました。
そこでLayer Exporterが良さそうだったので試してみることにしました。
結論としては、万能ではないもののそれなりに使えるのではないか、といったものでした。
一度業務に導入してみて、使い勝手を見てみる価値はありそうです。
動作条件
Layer Exporterが動作する条件は、Mac or WindowsのCC,CC2014とあります。CS6以前の人は使えません。そしてなんと無料のエクステンションとなります。
余談ですが、僕のお客さまやパートナーにも未だCS6以前の方が多いのですが、アピアランスの描画の面でCS5とCS6には大きな壁があります。早めの導入をおすすめします。
使い方
まずはダウンロードしてインストール
Layer Exporterのサイトに行って「Available on Adobe Add-ons」をクリックし、Adobe Add-onsのページで「無料」をクリックします。
そうするとMacの場合CreativeCloudのメッセージウインドウが出るので、クリックして進めます。
インストールされたかどうかはCreativeCloud appのHOME > アクティビティストリームに表示されていますし、Illustratorのウインドウ > エクステンションでも確認できます。
実際に使ってみる
さて、インストールが済んだら実際に使ってみます。
まず、書き出したいオブジェクトを書き出したい範囲でグループ化させます。例えばロゴマークとロゴタイプをグループ化、という感じです。
その後それぞれグループ化されたオブジェクトを選択した状態で、Layer ExporterでMultiple Layersを押し、それぞれ個別のLayerに分けます。これ非常に便利ですね。
その後分けられたレイヤーを開き、第一階層にあるアイテムの名前を任意で変更します。
そして対象となるオブジェクトを選択した状態でSet selected items to:から任意のファイル形式をクリックします。すると、アイテム名の末尾に拡張子が入ります。
ここまで来たら、書き出したくないレイヤーを非表示にした状態でExportを押します。
そうすると任意のディレクトリに画像やsvgファイルが書きだされます。
※書きだした画像の形式が違いますが、ちゃんと指定したファイルで書きだされます
感想と注意点
使ってみた感想としては、ちょっと制約はあるものの、慣れればかなり使えるな~というものでした。何よりレイヤー毎に書き出してくれるから、背景を消さなくてOKってことかな。次回の案件の時に導入してみようと思います。
注意点としては以下が挙げられます。
- アピアランス(ドロップシャドウ)を含んだ領域で書き出してはくれない
- svgで書きだす際にパターンが当たらず、透明のパスファイルとなる。これは画像パターンはもとより、ベクターのパターンでもそうなります。
追記
どうもマスクをかけた画像を書き出すと、隠れている領域を含めて書きだされる模様。これでは使えないなあ。。。。
冒頭の画像はLayer Exporterをキャプチャしました。
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