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楽天が第4の携帯電話事業参入!楽天モバイルはどうなる?乗換の価値を検証!

      2017/12/15

2017年12月14日に、大手ITの楽天が、自主回線による携帯電話会社運営に名乗りを上げたと報道されました。

つまり、「ドコモ・SoftBank・auにの3大キャリアに並ぶ、携帯電話会社になりたい!」という計画があるという事ですね。

今回の動きが現実になった場合、私たちのスマホ生活にはどのような変化が起きるのでしょうか?

正直いって1番知りたいのはそこ!

電波の仕組みや資金面など、あらゆる角度から”第4のキャリア楽天”を予想してみました。

果たして乗り換えの価値はあるのか?

実は既に”楽天モバイル”という格安スマホブランドを運営している楽天。

なぜ楽天モバイルのまま乗り換えではいけないのか?

これを理解すると、スマホ代の見直しのきっかけにもなると思います!

まずは既に運営している楽天モバイルとその問題点について解説していきます。

「楽天モバイル」とは?

楽天は既に、格安スマホの「楽天モバイル」を運営しています。

本田圭佑やYOSHIKI、ローラのCMで見たり、イオンなどのショッピングセンターで専門ショップを見た事がある人もいますよね。

格安スマホの中では知名度やサービスは安定しており、2017年11月にフリーテルを買収した事で、契約者は更に増え140万回線。

しかし、携帯電話全体での契約者数が約1億6000万件と言われる中で考えれば、たったの1%にも満たない数字なんですね。

「LINEモバイル」や「UQモバイル」など、CMを放送するの格安スマホも増え、話題にはなっていますが、実際は大手3社が未だに9割シェアを占めています。

そもそも格安スマホってどんなサービス?

楽天モバイルはあくまで「MVNO」、「格安スマホ」と呼ばれる事業。

3大キャリアには及ばず、「使い心地の質がワンランク下がる代わりに料金を安くします。」というサービスです。

因みに楽天モバイルはNTTドコモにお金を払って、回線の一部を借りています。

NTTドコモが提供している回線は800Mhz帯、いわゆるプラチナバンドやゴールデンバンドと呼ばれる、携帯電話に適した回線。

だから格安スマホといえど、電話やネットが繋がるエリアも、”理論上はドコモと同じ”なんです。

じゃあ何が問題なの?

「だったら楽天モバイルの契約をもっと増やせばいいのに。」

と思ってしまう所なんですが、これがそんなに簡単じゃないんですよね。

まず一つは、使い心地の問題です。

やはり実際の所の使い心地は、”ドコモと同じ”とは言えません。

詳しくは、「同じように使える時と、使えない時がある」という感じですね。

具体的に言うと、お昼のランチタイムである11時〜13時頃や、就寝前の21〜22時になると、ネットの速度が遅くなってしまう傾向があります。

速度制限を受けている時ほどではありませんが、若干ノロノロになってしまう事があるんです。

ピークを除けばそういった事も無く、普通に使えるんですけどね。

同じ電波を使っていてなぜこのような現象が起きてしまうのか?

それは、ドコモに貸してもらえる回線の”絶対量”が少ない事が原因です。

例えばドコモの持っている回線全体を高層マンションだとしましょう。

そのうち1フロアだけを楽天が借りている状態なのです。

ワンフロアで、全員が快適に暮せる限度が100人だとします。

しかし実際はそこに200人が入居している為、全員が一斉に同じ動きをした時、サクサク快適に動けなくなってしまうのです。

大手は料金が高いなりに、ピークタイムでもみんなが高速通信できる余裕を持っているのです。

薄利多売による悪循環

ここで2つ目の問題が料金です。

キャリアよりも質が下がるなら値段を下げる事は必須事項になりますよね。

高かったら、楽天モバイルで契約する意味は全く無い。

一人ひとりから取れる利益が少なくなれば、やっぱり契約者数を増やすしかないのです。

でも借りている回線の空き状況は変わらないので、「ユーザー数が増えるほど、使い心地が遅くなる」という悪循環が生まれるわけです。

また、利益が薄い事で、アフターサービスなどがどうしてもキャリアほど充実していません。

ドコモやauのように、専門のショップで常時スタッフを雇って、契約手続きから端末の設定まで全てを担うには、それなりのコストがかかるのです。

格安スマホは専門ショップが少ない為、ほとんどがネットを介した契約になります。

そうなると、どうしても購入時の初期設定など、契約者の負担になる事が多く、「格安スマホの乗り換えは難しい」という印象は拭えません。

料金に魅力を感じても、二の足を踏む人が多くなってしまうのです。

借りる側から保有する側に回る!

楽天モバイルは、他の格安スマホと比較すると、”格安スマホのデメリット”を無くす為、相当な資金を使って努力しているブランドです。

具体的には、

  • 知名度のあるタレントをキャラクターにしたCM放送
  • 専門ショップを設置
  • 遠隔操作によるアフターサービス

など、他社ではなかなかできない差別化を図ってきました。

しかしそれを持ってしても、回線の壁は超えられないと判断したわけですね。

そこで、”借りる側”から”保有する側”に回ろうというのは、会社に資金力があれば自然な流れです。

具体的な計画は?

具体的な計画としては、総務省による「4G」電波の割当が、2018年1月から応募開始になります。

現状は、

  • NTTドコモの「Xi(クロッシィ)」
  • KDDIの「4G LTE」
  • ソフトバンクモバイルの「SoftBank 4G LTE」

として3社のみに割当てられています。

こちらの審査、新規参入は認められやすい傾向がある為、2018年3月には自主回線を保有出来るかもしれません。

しかし、それには十分な態勢を整えておく事は必須。

楽天側の計画にも触れておきます。

楽天は、2018年までに新たに会社を設立。

銀行などから約6千億円の融資を受け、2025年までに、全国に基地局を設置する予定です。

第一段階として、都心部を中心に1500万件の契約という具体目標も掲げています。

自主回線を持つとなったら基地局の維持だけでも年間数千億円が必要ですから、他の事業の資金があると言えど、新規契約数の目標達成は急がれる所でしょう。

楽天としては、ネット事業や旅行事業を通して、顧客を獲得できるという目論見のようです。

しかし、SoftBankがボーダフォンを買収したのとは違い、ほぼ1からの顧客獲得となれば、現状の3社と同じようなサービスを行っていたのでは恐らく利用者は簡単に得る事はできないでしょうね。

楽天が第4のキャリアになったら!予想されるサービス内容は?

まず予想されるのは、料金の値下がりでしょう。

「楽天モバイル」のように”月額1980円”という超格安は難しいでしょうが、
ドコモやauのように”毎月8000円〜1万円”という高額設定にはならない可能性が高いのではないでしょうか?

これはあくまで予想ですが、

  1. 3大キャリアと同じくらい速くて繋がる
  2. ショップスタッフがカウンターで全て設定してくれる

という2つの大前提の元、

  • 総支払い額が絶対5000円以上にはならない(最新端末代金を含む)
  • 2年縛りが無い
  • かなり高還元率で楽天ポイントが貯まる

などのサービスを打ち出したら、乗り換えを検討してもいいような気がしますよね。

SoftBankなどの参入でもわかるとおり、やはり新しいブランドに抵抗なく乗り換えるのは若い人が中心。

高齢になるほど、NTTドコモのままずっと長期契約を続けています。

この概念を壊すのは難しいので、楽天も恐らく10代〜40代前半をメインとした戦略になるのでは?と思います。

若い人ほど楽天のネットショッピングを使う頻度も高い為、毎月のスマホ代でポイントが貯まるシステムも、高還元率になればなるほど、乗り換えの魅力になるかもしれません。

例えば「1年分のスマホ代で毎年一人分の旅行代が貯まる」となったら、「家族全員で楽天に乗り換えてもいいかも」と思う子育て世帯は少なくないと思います。

家族全員がスマホを持つのが当たり前になり、年間30万円以上スマホ代に使っている世帯も決して少なくない現状。

家計への負担を減らす事を考えると、楽天はサービス次第で十分検討の余地ありだと思います。

いずれにせよ先ほど言った2つの大前提には、相当な資金力と電波網の確保が必要です。

楽天モバイル時代のデメリットが解消されなければ、どれだけ安くても契約者数はなかなか増えない事がわかっています。

特に1の、「3大キャリアと同じように速くて繋がる」という点に関して気になるのが”プラチナバンド”の問題です。

楽天は、プラチナバンドを手に入れられるのか?

プラチナバンドって、SoftBankが2012年に獲得した際も、かなり話題になりましたよね。

当時、孫正義社長のツイッターを追いかけていて、SMAPがCMをしていたのでとても印象に残っています。

実は「プラチナバンド」とは、SoftBankのオリジナル名称。

携帯電話の通信に最適な「700〜900MHz帯」の周波数の事です。

つまり、”スマホがとても繋がりやすい周波数”。

かつてのソフトバンクは1.5GHz(ギガヘルツ)帯と2GHz帯という高い周波数しか持っていませんでした。

ドコモとauが既に所有していた周波数帯と比較すると、繋がりにくかったのです。

そこで孫社長が電波を改善するべく、3社平等を訴え、手に入れたのがプラチナバンド。

先程も話した通り、現状の大手3社の高速電波は、

  • NTTドコモの「Xi(クロッシィ)」
  • KDDIの「4G LTE」
  • ソフトバンクモバイルの「SoftBank 4G LTE」

という形で提供されています。

キャリアと同じように繋がるには、このプラチナバンド獲得も必須と思われますが、現状空きがあるようには思えません。

楽天に与えられる分、3社それぞれの枠が小さくなるのでしょうか?

それとも他にまだ余力があるのか…?

この辺りは通信品質に直結してくるので、どうなるのか注目ですね。

周波数の獲得状況次第で、乗り換えを検討する人も多いでしょう。

「安くて速くて繋がるキャリア」誕生なるのか。楽しみです。

また最新情報が分かり次第、追記します!

因みに格安スマホの中で1番繋がりやすいのはフカキョンのCMでおなじみのUQモバイルです。

月額1980円でネット・端末・通話かけ放題という超格安なだけでなく、通信速度もキャリア並。

これはauの直接のサブブランドなので、割り当てられてられる回線が他社より優遇されている為です。

更に乗り換えると、通常かかる初期費用の3000円が無料になる上に、10000円〜25000円のキャッシュバックまでついてくるのです。

(※ただしこちらは期間限定キャンペーンを適用した場合)

正直現状は、格安に乗り換えるならUQ一択と言ってもいいくらいです。

こうなると他社は太刀打ちできないので、楽天がキャリアに名乗りをあげるのも納得ですよね。

UQモバイルへの乗り換えについて詳しく書いた記事もあるので、興味のある方は是非読んでみて下さい。

UQモバイル店舗とネット契約、それぞれのメリット・デメリットと違いを解説


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