ジャンボ宝くじは貧者の税金?買わないほうがいいのか考えてみた
2017/02/23
宝くじってよく「貧者の税金」などと揶揄されて、よくインテリエリートっぽい人のTwitterなどでバカにされちゃいます。ただ、僕はそれはちょっと一面的じゃないの、と思っているのでその辺りについて考えてみます。
改めて宝くじの当選確率を調べる
さて、まずは宝くじって当たるの?というところですが、高額当選は正直当たりません。
ジャンボ宝くじは組と番号によって構成された「ユニット」という単位で数えます。ユニットごとに1等があるのですが、1ユニットは1000万枚発行されますので、1等が当たる可能性は1/1000万となります。
1000万枚枚のうちに高額当選(ここでは100万円以上とします)が105本となります。
その内訳は、
- 1等(5億円) 1本
- 1等前後賞(1億円) 2本
- 2等(2000万円) 2本
- 3等(100万円) 100本
となっています。
ユニットのお話をしだすとちょっと複雑でそれだけで記事が長くなってしまうので、ユニットの概念は一旦置いておいて、要は1000万枚のなかから105枚の高額当選くじがあるよ、と思ってください。
105 ÷ 10,000,000 = 0.0000105(0.00105%)
もう%に直す気も失せますよね。100万円ですらまず当たりません。
95,238枚買ってようやく100万円以上が当たる計算です。95,238枚買うのにいくら掛かるのか。28,571,400円です。2800万。もちろん確率なので、95,238枚買ったところで1枚も当たらない可能性もあります。
ちなみに宝くじの購入者への還元率は45.7%。半分以上回収されることになります。これは日本の(実質的な)ギャンブルの中では相当率が悪いです。
- 宝くじ 47.5%
- 競艇 74.8%
- 競輪 75.0%
- オートレース 74.8%
- 競馬 74.1%
- toto 49.6%
- パチンコ 85%程度
すべてのギャンブルで何らかの資金を得るために運営されているのですが、宝くじとtotoの還元率の低さは異常です。
普通に見たらここに手を出す人はちょっとおかしいですよね。
確率を踏まえた上で、改めて買うべきか否か
上記のようなことは色んなサイトでさんざん書かれていますので、改めて僕が書く必要も無いのですが、前提として必要だと思って改めて書きました。
さて、これを踏まえた上で宝くじを買うべきか否か。
僕は賛成派です。そもそも当たると思っていないので。といっても買うべき、とまでは思わないです。
これは、ひょっとして、それこそ万が一(どころじゃないですが)「当たったらどうしよう」というちょっとした娯楽なんです。
年末年始に実家に帰省するじゃないですか。その時にみんなで番号をみながら「ダメだったねー」ってやるのが楽しいんですよ。要はコミュニケーションツールとしか思っていない。
しかもそのコミュニケーションは、買う前から始まってます。
ウチの場合は常に嫁さんが最寄りの販売所で購入してくるのですが、買う前に必ず「今年どうする?」って聞いてきます。はい。ウチの家庭では、僕の許可なしにこういうのは買えません。
そして、
僕「あー、もうそんな時期かー。」
嫁「そうだよー。どうする?」
僕「じゃあせっかくだから買おうか。」
嫁「当たるといいよねー。そろそろ当たってもいいと思うんだけど!」
僕「んなもん当たるわけないじゃん」
などといったやり取りが発生します。これ宝くじを通じた累積的UXってやつですね。カスタマージャーニーマップとかにもし易いような気がしますね。
外れることを前提とした娯楽を提供する。これこそが宝くじの持つ価値にほかならないと思います。
まあこれが当選金額10万円とかだったら、全然買わないと思うんですよね。だから僕は他のギャンブルは一切しないのですが、例えば毎年年末ジャンボだけ3000円分ずつ買って、買ってからしばらくのあいだ楽しめて、30年買ってもたかだか10万円です。なのにもし当たったら一発逆転ていうか人生がおかしくなるほどの当選金額。これってギャンブルというより本当にただの娯楽でしかないなあと。
まとめ
僕は宝くじの購入には結構賛成派です。楽しいじゃないですか。ちょっとだけだけど。でもいくら還元率いいからといってギャンブルは好きではありません。基本的に胴元が儲かるように出来てるわけですから、よほど対策を講じないと儲からないですし、そんなことに時間を使っている暇はありません。
ギャンブルにお金を使ってお金を増やすことを期待するより、自分で頑張って仕事してお金を増やす方がよっぽど簡単だし確実。
ということで、宝くじは賛成、他のギャンブルは反対、というお話でした。
Photo credit: John Carleton via VisualHunt.com / CC BY-NC-SA
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