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秀吉の痴呆と信幸の徳川方宣言 真田丸29話 異変の感想

      2018/07/18

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秀吉の衝撃的な老いとそれを野心たっぷりに見守る家康。

そろそろ死期が近づいてきた秀吉は、周囲に豊臣家の行く末を託す発言を繰り返します。ついにこの独裁者は痴呆・認知症と思われる症状を発症。

それでは今回もネタバレほぼなしの感想をどうぞ。

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今回のあらすじ

信繁(堺雅人)は、秀吉(小日向文世)じきじきの肝いりで、大谷吉継(片岡愛之助)の娘・春(松岡茉優)を正室に迎える。信幸(大泉洋)は、秀吉が新たに築城しようとする伏見城の普請を受け持つことになるが、うまくいかない。一方、きり(長澤まさみ)は細川ガラシャ(橋本マナミ)と出会いキリスト教に興味を抱くようになる。権力の絶頂にある秀吉は嫡男・秀頼の行く末を心配するが、老いが秀吉を激しくむしばみ始める。
あらすじ 第29回「異変」|NHK大河ドラマ『真田丸』
http://www.nhk.or.jp/sanadamaru/story/story29.html

衝撃の秀吉の老い、そして痴呆

今回の見所は、もう何と言っても秀吉の描かれ方一択ですね。

小日向文世、この真田丸での秀吉役では本当にずーーっといい演技してきてると思いますし、僕の中ではもう完全にベストオブ秀吉。

「利家とまつ」の香川照之もかなり良かったですけど、完全に凌駕してます。

他の俳優もとてもいいのですが、その存在感たるや圧倒的ですよね。

さて今回の秀吉、ついに老いが顕在化してきました。

いままでは孤独な独裁者がサイコパスになりそうで、でも優しいところをなんとか維持しているような状況でした。

しかし今週の放送からは完全に痴呆・認知症であるという描写がされていて、正直かなり衝撃的でした。

秀吉、この時まだ59歳。ちょっと早くない?と思ったのは事実です。

しかし、秀吉の徐々に蝕まれていく様子が、迫真の演技で表現されているんですよね。

まだかろうじて正気を保っている独裁者秀吉。

愛してやまない嫡男・拾(ひろい・豊臣秀頼)を、病死した捨(すて)といい間違えたところは本当に印象的でした。

それを受け止めつつ「拾様は」と言い直す信繁。

そして、さらにそれにすら気づかない秀吉。

秀吉という独裁者が「自分が壊れていく」という事実に恐れる様を見事に描き切っていて、そして演じきっていて、非常に見応えがありますね。

三谷幸喜の秀吉への愛情が溢れている

ここまでの真田丸での秀吉について僕が思うのは、三谷幸喜の愛情です。

秀吉の晩年って完全にヒールじゃないですか。本来ならば。

でも、ほとんどの場面で、真田丸の秀吉って優しいんですよ

利休の件だって助けようとしてたし、秀次もそうでしたよね。

物語に表現されていない部分ではもちろん非道なことをやっているのでしょうが、真田丸での描写に限って言えば、本当に優しい孤独な独裁者として描かれています。

これは、もう完全に三谷幸喜の、登場人物への愛情ですよね。

ひどい男として描かれた登場人物って誰かいたかなあ。。。というくらい。

あの完全にヒールだった北条氏政でさえ愛されて死んでいったし、秀次もそいうでしたよね。

この登場人物への愛情が、真田丸をさらにおもしろく深みのあるものにしているのだと思います。

大谷吉継の病状悪化

信繁の岳父・大谷吉継。

石田三成の盟友であり、最大の理解者でした。

その吉継の病状もかなり悪化しています。

吉継は、一説ではパーキンソン病だったのではないかと言われていますね。

その病に蝕まれた体で豊臣家の将来を憂い、そして盟友石田三成をサポートしていきます。

僕の予想では、秀吉はおそらく再来週くらいに死ぬのではないかと思います。

そして秀吉亡き後の豊臣家は、武断派と文治派が対立します。

そこに徳川家康がその野心と老練さを持ってつけ入り、ついには天下を我が物にしてしまうわけですが、その過程で「おそらく負けるであろう関ヶ原の戦い」に、吉継は三成を見捨てないために参戦するのです。

そんな義に厚い岳父を持った信繁もまた、どう見ても勝ち目の薄い豊臣家と、命運を共にすることになります。

信幸、徳川につく宣言

そしてそんな信繁とは対照的な人生を送るのが、兄・信幸です。

信幸は、形式上は徳川家康の娘婿です。

もちろん正室の稲は、徳川家の重臣・本多平八郎忠勝の娘なのですが、一度徳川家康の養子となってから真田家に嫁いでいます。

そんな状況ですから、信幸が「俺は徳川につく」と宣言したのも無理もありません。

おそらく漏れ伝わってくる秀吉の状況と、ひしひしと家康の野心と実力を感じることで、そう思わざるを得ないのでしょうね。

そしてその判断が、功を奏することになります。

ここで信幸が父・昌幸、弟・信繁と同じように豊臣家に忠誠を尽くしていたら、真田家は大坂の陣で滅亡していたでしょう。

そこを状況を見て冷静に判断した信幸。この判断によって、真田家は分家ではありますが、幕藩体制において信州上田藩の初代藩主となるのです。

信繁の刹那的な生き方にも惹かれる部分はありますが、個人的には兄・信幸の生き方にシンパシーを感じてしまいますね。

秀吉の死に様をどう描くのかに注目

さて、来週・再来週でおそらく秀吉は最期を迎えるでしょう。

その秀吉を、三谷幸喜がどのように描くのか。

そしてその後、関ヶ原から大坂の陣というクライマックスへ向かって盛り上がっていくでしょう。

ひょっとして退屈するのでは?と懸念される九度山での幽閉生活も、三谷幸喜なら退屈させることなくストーリーを進めてくれると思います。

あ、そういえば先週話題を掻っ攫った星野源の徳川秀忠、出てきませんでしたね。

次回放送 「黄昏」のあらすじ

大地震に見舞われ、落成を前に伏見城は倒壊してしまう。秀吉(小日向文世)から普請を命じられていた昌幸(草刈正雄)は生きがいを失いふさぎこむ。秀吉は再び大陸へ攻め込むと言い出し、さらにはバテレンへの弾圧を強める。きり(長澤まさみ)が親しくなった玉(橋本マナミ)らキリシタンたちに危機が迫る。秀吉の老いがますます進み、家康(内野聖陽)ら大名たちに混乱を巻き起こす。信繁(堺雅人)らは必死に隠そうとするが…。
あらすじ 第30回「黄昏」|NHK大河ドラマ『真田丸』
http://www.nhk.or.jp/sanadamaru/story/story30.html

ネタバレほぼ無し!前回までの感想はこちら

真田丸は初回からネタバレ無しの感想を書いています。よかったらご覧ください!

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