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5分で読める!真田丸1〜13話のあらすじ、感想、視聴率

      2018/07/18

NHK公式HPより

NHK公式HPより

 

2016年のNHK大河ドラマ「真田丸」。まだ観ていなくてこれから観始める人のために、「ここは知っておいたほうがいいなー」というポイントを中心に、いままでの放送をざっくりと振り返ってみます。

また、前回放送の13話「決戦」は真田家のハイライトのひとつ「第一次上田合戦」。振り返るにはちょうどいいタイミングだと思います

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第1話〜13話までをネタバレありで振り返ります

普段はネタバレ無しの感想を書いています。これは録画などをしてまだ観ていないけど、待ちきれなくて情報収集しちゃうような人に向けて書いています。

しかし今回の記事は、今までのは観る気がしないけど気になっていて、きっかけがあれば観たい!と思っている人に向けて書きますので、基本ネタバレしまくってますので、予めご了承ください。

まずはざっくり全体の魅力を

さて、今回の大河「真田丸」は脚本が三谷幸喜だけあって、軽妙なタッチで描かれていますね。このあたりは今までの三谷作品を思い浮かべて頂ければ想像できる範囲かと思います。

今まで代表的な三谷作品

  • 清州会議
  • 新選組!
  • 王様のレストラン
  • 古畑任三郎 など

さらに三谷幸喜は歴史オタクを自認していますが、歴史好きも唸る新解釈などもふんだんに取り入れて、かなりおもしろいドラマになっています。

ただ、「史実と比べてここはどうなの?」といったところもかなりありますので、そのあたりも含めて楽しめる人でないとフラストレーションが貯まるかもしれませんね。

また地図のCGには全国の歴史ゲーム好きにその名を知らぬものはいないであろう「シブサワ・コウ」監修ですし、キャストも含めて、個人的にはここ最近の大河で一番おもしろいと思います。

それと、見ているうちにどうしても気になってくることがもうひとつ。

それは登場する武将と演ずる俳優の年齢差ですね。このあたりはかなり違和感を覚えます。まあ三谷幸喜は年齢でなく実際の役者の印象で早くしていると思いますので、そこも作品の魅力の一つだと思っていただけると良いかと思います。

特に遠藤憲一演ずる上杉景勝は本当に良いキャスティングだと思います。

それではそれぞれの放送回についてご紹介していきます。

第1話「船出」

記念すべき第一回目の放送ですね。

視聴率は19.9%でした。

あらすじ

真田家は武田家の一家臣です。その真田家の主君である武田家は、武田信玄から勝頼に代替わりして以降凋落の一途を辿りますが、その最終局面からドラマはスタートします。

義弟・木曽義昌の裏切りによって織田・徳川連合軍の侵攻を許した武田家。家臣・穴山梅雪や小山田信茂らの謀反によって、勝頼はいよいよ窮地に追い込まれます。

その際、真田家当主の昌幸は、先を見越して勝頼を、自分が城代を務める岩櫃城へ迎え反撃の体制を整えようとします。しかし穴山・小山田の謀りにより勝頼は岩櫃へは来ず、岩殿城へ向かうことに。

そして岩殿へ向かう勝頼一行は小山田信茂により入城することができず、天目山に逃亡します。

勝頼が岩櫃へ行かない旨を聞いた真田信之・信繁兄弟は、必至の思いで先に父・昌幸が帰った岩櫃へ向かいます。

感想

とにかく三谷幸喜の脚本に期待の持てる初回放送でした。

そして昌幸役の草刈正雄がものすごい存在感を放っていますが、これは現在13回の放送を終えても同じ印象。脚本とキャストのベストマッチを感じざるを得ませんね。

あと、幼少期の描写が一切ないんですよね。これは真田丸が、一武将である真田信繁(幸村)にスポットを当てつつも、全体として真田家をひとつの船として見立てて描いているからに他ならないからですね。

これが「真田幸村」とかいう作品だったら、当然幼少期を描かざるをえないわけですが、それが無かった。これだけでもものすごく好印象となりました。

あと、勝頼も枯れたいい感じを出してます。

第2話「決断」

勝頼が切腹し武田家が滅亡。今後のめまぐるしい展開への第一歩。

視聴率は20.1%でした。

あらすじ

第二回放送は、新府から岩櫃への移動中に賊に襲われるところから始まります。

信繁は初陣前の若武者。

襲ってきた賊を斬ることに躊躇し、あぶなく手傷を負うところを、兄信幸に助けれられます。

その頃勝頼は、甲府が織田・徳川軍の手に落ちたと報告を受け、後に自害して果てます。

新府に入った家康ですが、まだこの頃は13話時点での老獪な感じもなく、本多正信に将来のことを訪ねたりしていますね。

その後信繁一行は、裏切り者・小山田家臣に出会い、騙されて岩櫃ではなく岩殿に連れ去られようとしていることに気が付きます。

しかし相手も武装している群列。斬り合いに発展しそうなところで、颯爽と父・昌幸が登場。相手を退けます。

その頃、武田家を滅ぼした織田・徳川軍の総大将、織田信忠のもとを訪れた裏切り者・小山田信茂は、「裏切り者」として処断されます。

最後に信繁・信幸と地炉の間で話をしていた昌幸ですが、「織田に付く!」と決心して放送は終わります。

感想

遂に武田家が滅びます。

武田勝頼って結構愚将的に描かれることも多いのですが、いい感じの描かれ方をしていましたね。

信玄の死後は、その偉大な父の威光に悩まされ続けた人生だったろうと思います。その悲哀がよく表現されていました。

そして、これから13話で描かれる、第一次上田合戦に向けての真田家の立ち回りは本当に面白くなっていきます。

昌幸が「織田に付く」と言ったのはその序章といった感じでしたね。

第3話「策略」

視聴率は18.3%でした。

あらすじ

武田家が滅んだ後、真田昌幸は織田家に臣従することを決めます。

しかしそれには信州小県の国衆(室賀正武や出浦昌相ら)をまとめ上げる必要があるのですが、決して一枚岩ではない国衆がまとまることはありませんでした。

そこで昌幸は、策を打つことにします。

それは、自分が上杉とつながっていて、上杉から大きな信頼を寄せられてるという偽の書状を書きます。その書状が、織田に少しでも高く評価されたい室賀に奪われるように、その後織田に渡るように仕向けます。

そして次回の織田信長との謁見へと進みます。

感想

もうこの頃は昌幸の狸親父ぶりが絶好調に発揮されています。

朝令暮改や息子をも騙す策士ぶりなど、軽快なリズムで真田家の舵取りを描いていく三谷脚本は、やはりこれまでの大河とは明らかに一線を画すものとなっています。

もともと喜劇作家ですから、真面目で史実に沿ったシリアスな時代劇を求めていると相当肩透かしを食らうでしょうが、ここを受け入れられればかなり楽しめます。

また信幸役の大泉洋がいい味を出しています。

信幸って併せて読んでいる真田太平記ではかなりの切れ者なんですが、真田丸ではちょっと真面目過ぎで昌幸に翻弄されっぱなしという印象。

これが大泉洋のキャラクターととても合っていますね。今後徳川家と真田家・豊臣家の板挟みで苦労する信幸にはぴったりです。

第4話「挑戦」

視聴率は17.8%でした。

あらすじ

昌幸は信繁を伴って、信長に謁見するために諏訪の法華寺(ほっけじ)を訪れます。そこには小県国衆ながら昌幸と相反する室賀正武もいます。

室賀はすべてが昌幸の策に乗せられていることも知らずに小物ぶりを発揮します。

さて法華寺には家康もいました。

家康と昌幸は、実は武田家が徳川家を散々に打ち負かした三方ヶ原の戦いで出会っていました。その時昌幸は真田本家から武藤家へ養子に出されていて、武藤喜兵衛と名乗っていました。

その昌幸と家康は、信長に謁見するより先に織田信忠に書状について問いただされています。

その時も昌幸はしらを切り通して窮地を切り抜けるのでした。

その後信長との謁見を果たした昌幸は、真田家が織田家に臣従する許しを得ます。

しかし沼田城と岩櫃城が織田家に接収され、織田の重臣滝川一益の支配下に置かれます。

そしてその直後、明智光秀による本能寺の変で、信長が討たれたのでした。

感想

遂に織田信長が登場した回ですが、すぐに本能寺の変と続いていきます。

信長役の吉田鋼太郎さん、はまり役ですね〜。

それはさておき、今回の見所は家康と昌幸のやり取りですね。

家康役の内野聖陽、まだまだ若い家康を見事に演じています。きっとクライマックスの大坂の陣に向けてどんどん老獪な感じを出していくのでしょう。

家康が真骨頂を発揮しだすのは、秀吉がこの世を去ってからですから、まだかなりの年月がありますね。そこまでの演技の変化にも注目したいところです。

また、このあたりでの主役はまだまだ真田昌幸ですね。

というか、関ヶ原までは真田家は昌幸が主人公と言っていいと思います。

堺雅人演ずる真田信繁の活躍は、第二次上田合戦まで待たなければいけませんし、それもまだ主役級の活躍はしないはず。

信繁にとっての本当のクライマックスは大坂の陣です。そこで「真田丸」と言われる砦もつくりますしね。

第5話「窮地」

遂に本能寺の変。真田家への一大事でもあるけれど、それよりどう生き延びるかに必至。

視聴率は19.0%でした。

あらすじ

織田家へ臣従することが決まった真田家は、人質として昌幸の娘・松を安土城へ差し出します。

安土といえば壮大な城が築かれた織田家の本拠地。そこへ信繁ら一行が向かいます。

そして、安土へ付いた翌日、日本中を震撼させる大事件が発生します。

本能寺にて織田信長が、家臣明智光秀に討たれます。

信長が武田家を滅ぼしてからわずか3ヶ月後のことでした。

その後明智勢の追手から逃れるため、家康は伊賀越えを試みます。落人刈りを退けながら三河を目指します。

ここで武田家を裏切って家康に寝返った穴山梅雪は最後を迎えています。

武田家が滅んでから3ヶ月後に天下統一の最右翼であり、ついこの間臣従を決めたばかりの信長が死ぬというこのめまぐるしい展開に、さすがの昌幸も混乱。

その頃状況を把握するために外出していた信繁も本能寺の変を知り、松の身の危険を察知して安土へ向かうのでした。

感想

もうこのあたりのめまぐるしい展開は、正直当時の情報網でどのように混乱したのか、想像もつかないですね。

しかし本能寺の変のあまりにあっさりとした描かれ方には驚きました。このドラマに対する三谷幸喜のスタンスが見えたと感じました。

あくまで真田家の視点で世の中をみることを中心に置いている。天下の動勢に真田家がどう対応していくか、という処世術を描いたドラマですからね。

さてこの混乱した状況に昌幸も当然困惑します。

北条か、上杉か、織田か、明智か。

滝川一益は本能寺の変をまだ知らないのですが、この後北条に攻められて本領・伊勢に退却していくことになります。

昌幸は難しい舵取りを迫られることになります。

第6話「迷走」

視聴率は16.9%でした。

あらすじ

本能寺の変後の大混乱の中、真田昌幸は滝川一益に人質を出すことを条件に織田に手を貸すことに。

しかし信州小県の国衆は朝令暮改を繰り返す昌幸に不信感を覚え、北条への臣従を主張します。多勢に無勢となった昌幸。一旦はこの方針に従うことにしますが、心のなかでは滝川一益と北条家を天秤にかけ、様子を見ることにしたのでした。

さてその北条家。

さっそく昌幸は北条との交渉役、弟の真田信尹を使者として遣わします。

滝川一益が光秀征伐に向かっている間は、信濃に攻め込まないことを約束して欲しいと伝えます。事実上の支配者である北条氏政は、内心では敵の油断を誘うため、その約束に首を縦に振ります。

一方家康にとっても先が見えない事態なのは同じ。

光秀討伐に出る気はなく、滝川一益からの援軍要請にもかわし続けていました。

そうこうしているうちに、山崎の合戦で明智光秀が羽柴秀吉に討ち取られます。中国攻めをしていた秀吉は、これを絶好機と見て急ぎ毛利との講和をまとめ、いの一番に駆けつけて光秀を討ったのでした。

これが世に言う「中国大返し」。これによって秀吉は織田家中において大きな力を持つことになるのです。これは後の真田家にも非常に大きな影響を与えます。

そして、迷っていた昌幸は、誰の下にも付かずに周辺の強大な勢力を操ってみせると決意するのでした。

感想

この段階での真田丸で描いている時代は「天正10年(1582年)」。この辺りの展開の速さは、戦国時代に置いてもかなり特筆すべき年だと思います。

この天正10年に起きた主な出来事は以下です。

  • 3月 天目山の戦いで織田信長が武田勝頼を攻め、滅亡させる
  • 5月 本能寺の変で明智光秀が織田信長・信忠を討つ
  • 6月 山崎の戦いで羽柴秀吉が明智光秀を討つ
  • 6月 織田家の今後の行く末を決める清州会議開催
  • 12月 羽柴秀吉が織田信孝の岐阜城を攻略

特に3月から6月は真田にとっても恐ろしいほどの展開を見せています。

これでは昌幸が「わからん」というのも無理は無いですよね。

そんな中で昌幸は独自の道を模索し始めます。そして、真田が一国衆から大名へと成り上がっていく家庭が始まります。

上杉、徳川、北条の三勢力を相手に、ここから第一次上田合戦までは目を話せない展開が続きます。

第7話「奪回」

三谷作品の真骨頂。脚本の妙を存分に味わえます。

視聴率は17.4%でした。

あらすじ

光秀が討たれた後、北条は滝川が所領する信濃に侵攻します。そして滝川勢は北条の攻勢に押され、箕輪城に撤退します。

そこで昌幸はこの機を逃さんとばかりに沼田城の奪還に成功します。

その後箕輪城に出向いた昌幸は、一益から「沼田・岩櫃を返す」と言われますが、もう奪還してしまった後。人質であるとりを取り返すべく信繁が滝川勢に紛れ込んで機会を伺います。

しかし結局信繁たちの作戦は失敗し、滝川勢に捕縛されるのですが、木曽義昌が滝川一益を簡単に通さないことに焦った一益は、人質の取引に入り、これに成功します。

そう、清須会議に間に合わなければ、織田家中での発言権を失ってしまうのです。しかし結局一益は清須会議に間に合わず、表舞台から消えていくことになります。

木曽義昌から開放された信繁たちは真田屋敷に戻ります。この時とりだけは残ることになります。

一方真田家では信濃の情勢について議論がされていました。

昌幸は上杉景勝に会いに行き、弟・信尹とともに交渉に入ります。そして交渉に成功し、上杉の保護を取り付けます。

そしてここから、上杉と北条を相手取った昌幸の舵取りが始まります。

感想

第7話は三谷幸喜の脚本を楽しむ回と言えます。

滝川家臣と小諸城兵に挟まれる場面などはかなり面白かったです。これは本当ならば何らかの形で放送されたものを観ていただきたいところです。三谷幸喜の作品が好きな人ならかなり楽しめるのではないでしょうか。

今回は人質のやり取りに多くの時間が割かれ、物語の進行としてはそれほどでもありませんでした。

しかし北条と上杉、徳川を相手取った昌幸の立ち回りには見応えがありますし、国衆の中で最も理解し合っている出浦昌相の活躍もキラリと光っています。

第8話「調略」

昌幸の策がことごとく上手くいきます。しかし残忍な一面も覗かせる、戦国の厳しさを感じさせる回です。

視聴率は17.1%でした。

あらすじ

前回の放送で信繁は、春日信達の調略を命じられます。これを土産に北条へ組みすることを狙っていた昌幸。

そこで信繁は信尹とともに春日信達を調略しようとしますが、信達にはきっぱりと断られてしまいます。

この間に北条家は川中島への進軍を進めています。

調略の成功の知らせを待っていた昌幸ですが、知らせが届く前に北条へ向かいます。

ここでまだ成功してもいない調略を「成功した」と伝え、偶然居合わせた北条の真の支配者・北条氏政から「春日信達に海津城を与える」旨の書状を得ることに成功します。

その書状によって実際に調略に成功します。

そして北条軍と上杉軍が千曲川をはさんで対峙します。上杉軍の背後には寝返りを約束した春日信達のいる海津城。

北条と春日信達に挟み撃ちにされれば、上杉はたまったものではありません。

しかしここで春日信達が磔にされた無残な姿で登場します。

さらに上杉の兵数を多く見せる流言を流されていた北条氏直。これに宛てにしていた春日信達が死んだいう事実に慌てます。

北条はこれで撤退を決定します。

実は春日信達を殺したのは真田信尹。すべては昌幸の思惑通り上杉の力を利用して北条を退け、徳川への牽制までも実現したのでした。

感想

昌幸の策謀が炸裂する放送回でした。緊張感に満ちていながらも小気味よいテンポで進んでいくストーリーは非常に見応えがありました。

まだまだ小勢力に過ぎない真田家が単身で北条から信濃を守るのは難しいわけです。そこでありとあらゆる策を用いて上杉の力を利用して北条を退かせるわけですね。

春日信達は犠牲にしてしまうわけですが、真田家を守ること、犠牲を少なくして敵を退かせることを選択して、それを実現してしまう昌幸の凄さを感じさせるものでした。

第9話「駆引」

黙れ小童!」の室賀正武が急に存在感を増してきます。そして北条と徳川に翻弄されつつ立ちまわる昌幸の知恵が見ものです。

視聴率は16.6%でした。

あらすじ

上杉との衝突を避けて南下してきた北条は、甲府に入っていた徳川と対峙します。

しかしあっという間に包囲されてしまった徳川軍。正信は昌幸を味方につけてはどうかと提言します。

その頃昌幸は、信濃を国衆による合議制で支配していくことを考えています。

そして昌幸は国衆の中で真田に次ぐ勢力であり、天敵と言ってもいい室賀正武を仲間に引き入れます。

しかし真田・室賀・出浦を持ってしても国衆の意見はまとまらず、遂に昌幸は小県の領主となり、大名を目指すことを決心します。そして家康を利用することを思い立ちます。

そして真田が徳川に付いたことを知る北条でしたが、北条氏政の判断によって徳川との戦を継続することになりました。

しかしこのあと大どんでん返しが。

それは真田が裏切った北条と、裏切った後に手を組んだ徳川が和睦したのです。

これは昌幸にとって大きな誤算となりました。

感想

徳川との交渉で大きな成果を得た真田家。

その後北条家の補給路を経ち、徳川の優勢に貢献します。

しかしこれが徒花となって北条と徳川の和睦につながってしまいます。

これには昌幸も相当頭を抱えてしまいますよね。

しかしこの後真田家は徳川家の財力で上田城を築城し、その上田城で二度までも徳川の大軍を退けます

このあたりの歴史の脈絡は本当に面白いです。

できれば真田太平記などの他作品を並行して読むと、また面白さもますと思います。

第10話「妙手」

真田の本拠、上田城を築くきっかけとなる回です。上田城を作らされた徳川家康は、上田城に二度も苦しめられることになります。

視聴率は16.2%でした。

あらすじ

徳川と北条の同盟によって窮地に追い込まれた真田家。

しかし徳川にとっての最大の関心事は西の羽柴秀吉の勢いです。徳川家は織田の家臣ではなく同盟国ですので、秀吉とは対等の関係。

その秀吉が織田家の中心のような振る舞いをし始めていることに警戒心をおぼえます。

そこで徳川家康は本多正信の進言もあって、真田家を手なづけておこうと考えます。

そこに交渉にやってきたのは昌幸ではなく名代の信幸をはじめ、信尹、信繁。

ここで信幸は家康との交渉を成功させ、上田城の築城の約束を取り付けます。しかし引き換えに昌幸の叔父・矢沢頼綱が守る沼田城を、北条へ渡すことを条件として言い渡されます。

ここで家康は、木曽から引き受けていた人質、昌幸の母である とり を返すことを言い渡し、交渉を有利に運ぼうとします。

しかしこれに納得しない矢沢頼綱。北条から攻められるものの奮戦して城を守っていますが、昌幸は徳川との交渉の最中。うかつに手を出せずにいます。

そこで遂に今後の真田家の運命を分ける交渉を信繁に命じ、上杉家へ交渉の使者として遣わします。

そこで戦芝居を打ってくれるように依頼し、上杉景勝も了承します。

ここから上杉家と真田家の浅からぬ縁がはじまり、その後の豊臣家への奉公へとつながっていきます。

一方真田を手なづけようとしていた徳川ですが、昌幸の暗殺を企てるのでした。

感想

今回は真田丸のキーポイントとなる回だったと思います。

ふたつのポイントがあります。

  • 上田城の築城
  • 上杉との和睦

これらは真田家はもちろん、現在交渉を重ねている徳川家や、北条家、上杉家にも大きな影響を与えていきます。

これを境に真田家は上杉・豊臣陣営への参加となり、徳川や北条と対立していくことになります。

また、信幸に斬りかかった本多平八郎忠勝は、後に娘を家康の養子にした後信幸に嫁がせています。

こうして第二次上田合戦では昌幸・信繁親子と信幸が敵味方になって戦うことになるのです。

上田城については言うまでもなく第一次・第二次上田合戦において徳川の大軍を少数の真田軍が翻弄するという快挙をしてのける舞台となります。

家康は、自分が作らされた城で煮え湯を飲まされるわけですね。

第11話「祝言」

黙れ小童」で人気を博した室賀正武の死。そして昌幸の大名への道。

視聴率は15.6%でした。

あらすじ

真田昌幸が邪魔になりだしていた徳川家は、室賀正武に昌幸の殺害をもちかけます。

室賀もまんざらではない様子。

そして上田城が完成し、室賀も落城祝いに参じていました。

室賀が浜松を訪れたことを知った昌幸は、それとなく信幸に浜松へ言ったかどうかを聞かせます。そして室賀は「行ったこともない」と嘘をつきます。

これで昌幸は徳川と室賀が通じていることを確信。逆に室賀の殺害を決意します。

そして昌幸は、信繁と梅の祝言の当日、祝言に参加していた室賀を呼び出し碁を打ちます。

幼なじみである室賀正武と昌幸は碁を打ちながらも会話をし、遂に出浦、信幸、高梨内記によって殺害されるのでした。

感想

室賀正武、死んでしまいましたね。俳優は三谷作品ではおなじみの西村雅彦。

小物感あふれる演技が、曲者揃いのドラマの中で非常に良いスパイスになっていました。

そして「もはや前半の名台詞といえば」的な「黙れ小童!」は最高でした。

前々回くらいの放送から、昌幸との仲も改善してきていて、徐々に存在感を増してきたと思ったら殺されるという儚い描かれ方をした室賀正武。

実際には小県においては真田と双璧を成す実力者だったようです。

しかし室賀が死んだことで小県の国衆は昌幸のもとで一つにまとまり、大名へとなっていきます。

しかし徳川との手切れが決定的となったのも事実。

次回を経て第一次上田合戦へと続いています。

第12話「人質」

上杉景勝がかっこよすぎですね。遠藤憲一ハマり過ぎです。

視聴率は17.9%でした。

あらすじ

室賀を討った昌幸は、小県の領主として独立し、大名への道を歩み始めます。

居城は家康に作らせた上田城。徳川と手切れになったことで、今後続く徳川との長い戦いの始まりです。

臣従したいという昌幸の意向に対して、上杉景勝の出した条件は「信繁を人質としてよこすように」というものでした。

そして昌幸はそれを受諾します。

上杉景勝は信繁を気に入り、信繁もまた景勝を慕います。

この景勝と信繁の関係によって、上杉と真田の関係が改善していきます。そして、上杉は真田を守る、沼田・小県を真田の領地と認めることを取り付けます。

これで徳川と手を切ることが出来るようになった昌幸。

昌幸の裏切りに家康は7000の兵で上田城を攻めます。

しかし自分が築いた上田城によって、徳川は手痛い損害を被ることになります。

感想

この回は、上杉景勝に尽きます。遠藤憲一最高。

実年齢とはかけ離れた配役ですが、ハマり役です。

鉄火起請のシーンなど色々とありますが、脚本とそれを演じる遠藤憲一が良すぎて、それ以外のことは割りとどうてもいいかなーという感じですね。

そしてこの上杉と真田の関係良化が、徳川の侵攻を招き、さらには真田の名を天下に轟かせることに繋がるのです。

そして遂に序盤のハイライト、第一次上田合戦となります。

第13話「決戦」

遂に第一次上田合戦。少数の真田勢が徳川の大軍を散々に打ち負かす痛快な回です。

視聴率は17.5%でした。

あらすじ

ついに徳川が攻め込んできます。

兵力の差は歴然で真田2000に対して徳川は7000
徳川としては真田を甘く見ていて、城攻めにしては少ない3倍の兵力しか送りません。

これは秀吉を警戒してのことに他なりません。

鳥居元忠率いる徳川勢は神川を挟んだ向こう岸に陣を構えます。

それに対し、城下町に周到な準備をする昌幸。乱杭を多く打ち、敵の攻撃に備えます。

作戦は以下。

まず信繁率いる一隊が徳川勢を挑発し、城内まで攻めかけさせます。

調子に乗った徳川勢が勝手の知らない城内に入ったところで本隊が攻めかかります。もちろん城内に伏せてある兵も一斉に射撃をします。

また別働隊として砥石城に陣を張らせた信幸も、本隊と挟撃する形で徳川を攻めます。

さらに逃げ惑う徳川勢を神川に設けた堰を切って濁流で流してしまう作戦。

いざ開戦すると、面白いように翻弄される徳川勢。大混乱に陥ります。

たまらず撤退をすると、仕上げに神川の堰を切ることでさらなる損害を与えます。

この時真田の死者は40余り、それに対して徳川は1300余りだったと伝えられています。

こうして第一次上田合戦は真田の大勝利となります。

そして物語は次の展開へと進んでいきます。

真田は豊臣陣営の一勢力として、しばしの平和を享受することになるのです。

感想

スピード感あふれるストーリーで、45分の放送が短く感じましたね。

やはり第一次・第二次上田合戦は戦国における名戦の一つだと思います。

少数の真田軍が徳川の大軍を打ち破る姿に爽快感を覚える人も多いのではないでしょうか。

ちょっと残念だったのは、梅がなぜか戦陣に赴いたこと、それと戦のスケールがかなり小さく描かれていたことでしょうか。

このあたりも感想記事で詳しく書いていますので、よかったらお読みください。

そして14話からは新展開 信繁の人質時代が続く

次回の14話から、真田丸も新展開となります。

真田家としてはしばらく平和が続きますね。それは即ち豊臣家の天下が続くことになります。

しばらくは真田家が参戦する大きな戦も小田原征伐くらいとなりますので、その他のドラマをどう描いていくのか、これまた楽しみですね。

それでは次回以降はまた毎回の感想記事を書いていき、6月あたりでまとめ記事を作ろうと思います。

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1〜13回の個別の感想記事

1話:【ネタバレ無し】NHK大河ドラマ 真田丸 第一話「船出」の感想

2話:勝頼の死、武田家の滅亡!大河ドラマ 真田丸 第二話「決断」の感想

3話:息子も騙す昌幸の策。大河ドラマ 真田丸 第三話「策略」の感想

4話:家康との出会い、信長への謁見。大河ドラマ真田丸 第四話「挑戦」の感想

5話:本能寺の変からの大混乱。大河ドラマ真田丸 第五話「窮地」の感想

6話:真田家の舵取りや如何に?真田丸 第六話「迷走」の感想

7話:三谷脚本炸裂!! 大河ドラマ 真田丸 第7話「奪回」の感想

8話:昌幸の謀略が冴え渡る!真田丸 第8回「調略」の感想

9話:窮地に次ぐ窮地。昌幸の決断は?真田丸第9話 駆引の感想

10話:信繁(幸村)がそんな大役を? 真田丸第10話 妙手の感想

11話:室賀の死と、きりへの違和感。真田丸11話 祝言の感想

12話:遠藤憲一の上杉景勝は最高の配役 真田丸12話 人質の感想

13話:堺雅人の信繁躍動 第1次上田合戦 真田丸13話決戦の感想


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