山本耕史の三成は出来過ぎる男 真田丸16話「表裏」の感想
2018/07/18
真田丸16話「表裏」、面白かったですね。やっぱり三谷幸喜の脚本は最高。
テンポもいいし、配役も完璧だし、さらに伏線もしっかり貼っていく。
まだ放送を見ていない人にも読んでいただけるように、今回もほぼネタバレ無しで感想を書いていきます。
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三成を演じている山本耕史についての記事はこちら!
真田丸で石田三成の山本耕史が男目線でもかっこいい理由は?
今回のあらすじ
秀吉(小日向文世)が上杉景勝(遠藤憲一)に真田への支援を禁じたと知った信繁(堺雅人)はショックを受ける。秀吉はその信繁を自らの護衛役、馬廻(まわり)衆に加える。信繁は秀吉と行動を共にするうち、秀吉が熱を上げる茶々(竹内結子)に気に入られてしまう。一方、家康(内野聖陽)は真田攻めの準備を終えようとしていた。昌幸(草刈正雄)は上杉に援軍を求めるが断られてしまう。故郷が絶体絶命の危機を迎える中、信繁は――。
あらすじ 第16回「表裏」|NHK大河ドラマ『真田丸』
http://www.nhk.or.jp/sanadamaru/story/story16.html
山本耕史の石田三成は出来過ぎるが故に報われなかった男
個人的には山本耕史の石田三成、結構いい感じだと思います。
ドラマ以外の部分では、堀北真希との結婚とそこまでの経緯のインパクトが強すぎますが、やっぱりちょっとクールでキレ者の役を演じさせたらかなりハマりますよね。
実は同じ三谷幸喜による大河でも、準主役と言っていい土方歳三を演じたわけですが、こちらもハマってました。
今回は真田家とは切っても切れないと言っても過言ではない石田三成を演じていますが、三谷幸喜の評価の高さが伺えます。
石田三成といえば、関ヶ原の戦いの首謀者であり、豊臣家没落の直接的なきっかけを作った男です。
一般的な三成の評価といえば「政策遂行能力は抜群に高く、平時のリーダーとしては右に出るものがいないものの、戦時のリーダーとしては凡将。そして頭が切れすぎるがゆえに人の気持ちを理解できず、仲間を作れなかった」というものでは無いでしょうか。
この三成がもっと戦時の大将の素養を備えていたら、また歴史は違った方向に動いたかもしれません。
しかし実際には家康のほうが一歩も二歩も上だった。
三成との縁が深かった真田家(昌幸と信繁の本家)も、三成の命運に翻弄されてしまいます。
関が原の戦いで西軍に与した真田本家(信幸の分家は東軍についた)は、戦後和歌山県の九度山に蟄居となってしまうわけですね。
近藤芳正の平野長泰がダメ男過ぎる
それにしても今回もっとも目立ったのは近藤芳正が演じる平野長泰のダメおやじっぷりですね。
人の悪口を言う、信繁に余計なことばかり言う、都合の悪い人間がいない場所ではゴロリと横になるなど、かなりだらしなく描かれています。
そんな平野長泰ですが、本当はもう少しすごい武将のようです。
まず秀吉に若い頃より仕え、各地を転戦して武功を多くたてました。
そんな長泰も実は関ヶ原の戦いでは東軍に与したようですが、真田昌幸・信繁親子の守る上田城を攻めあぐね合戦に遅参した徳川秀忠の旗本だったため、参戦がかなわなかったのです。
東軍に与した理由はおそらく、石田三成を筆頭とする文治派との関係が悪化したことだと思われます。これは加藤清正、福島正則も同様ですよね。
また戦国時代最後の合戦と言える大坂の陣では、江戸に留守居役として留め置かれこちらも参戦できませんでした。
ちなみに、平野家の子孫は9代続いて明治まで生き残りました。
吉田羊の稲(小松姫)が遂に登場
また大きなトピックスとして取り上げたいのは、吉田羊の演じる稲(後の小松姫)の登場ですね。
この稲は、藤岡弘、が演じる本多平八郎忠勝の娘です。
そして後に家康の養女として、なんと真田信幸に嫁ぎます。
今回の放送で藤岡弘、が親バカっぷりを発揮しまくってましたが、この演出はかなり伏線が有ると思っています。
というのも、関が原の戦いで西軍が敗れた時、当然西軍についた昌幸・信繁兄弟は処刑される予定でした。
特に遅参の原因をつくられた徳川秀忠の怒りは凄まじかったようです。
それを何とか取りなしたのは、既に家康の信頼を得ていて東軍として参戦しようとしていた真田信幸ももちろんです。
しかし大きな影響を与えたのは、間接的な形ではありますが、実の娘を嫁に出した本多平八郎忠勝の力添えだったようです。
目に入れても痛くない娘が嫁いだ家だから全力で助命嘆願をしたというわけですね。
千葉哲也の羽柴秀長は超人格者
あと、個人的に好きな武将、豊臣秀長が登場しましたね。
言わずと知れた秀吉の弟。
この秀長は堺屋太一の小説にもなったほどの優秀な武将だったようですが、とにかく「偉大過ぎるNo.2」として現代の会社組織のお手本にしたいような男でした。
この秀長についてはまた改めて書いてみたいと思います。
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NHK公式「5分で分かる真田丸~第16回「表裏」~
次回放送 17話「再開」のあらすじ
信繁(堺雅人)は、秀吉(小日向文世)が家康(内野聖陽)の真田攻めを許したと知り驚く。必死で取り消すよう頼むが、秀吉は取り合わない。昌幸(草刈正雄)は、家康以上に秀吉への警戒を強める。一方、信繁は茶々(竹内結子)に仕えることに。無邪気な茶々は信繁を翻弄する。やがて家康の上洛が決定するが、秀吉はある策を使うために信繁を利用しようとする。さらに、信繁の前に現れたのは、意外な人物によく似た女性であった。
あらすじ 第17回「再開」|NHK大河ドラマ『真田丸』
http://www.nhk.or.jp/sanadamaru/story/story17.html
ネタバレほぼ無し!前回までの感想はこちら
真田丸は初回からネタバレ無しの感想を書いています。よかったらご覧ください!
ネタバレしまくり!第1話〜13話を一気に把握できるまとめ記事
まだ観ていなくてこれから観始める人のために、「ここは知っておいたほうがいいなー」というポイントを中心に、いままでの放送をざっくりと振り返ってみます。
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