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田舎の飲食店のマーケティング?すべてはお店のファンづくりのために

      2017/02/23

僕が5月に開業してから、縁あってマーケティングサポートとしてお手伝いしている田舎の飲食店さん。ようやく11月12月となかなかいい感じに結果が付いてきたので、どんなことをやってきたのかを備忘録的にまとめてみます。

お店のデータはこんな感じ

この飲食店さんは前にもエントリーのトピックにさせてもらっていますが、僕が手伝い始めた頃はちょっと苦戦していて、ここからどうやって盛り返していこうか、というところでした。

場所は市の人口50,000人ほどの所謂田舎で、駅も近くなく、幹線通り沿いでも無いというちょっと不利な場所。何もしなければ地元の人しか知りようがないと思われるお店です。

僕がお手伝いしていることを知っている人もこのブログを見る可能性が高いので売上等は伏せますが、昨年から業績的にはちょっと良くない状況が続いていました。

業態は焼き肉・しゃぶしゃぶのお店。開店当初は本当に普通のお店だったようで、オープン早々大苦戦して税理士さんからは「早く閉めたほうがいい」と言われていたようです。しかし和食の修行を積んだ店長がオーナーに直談判してメニューを変更し、これによって客層も変わって独自性が出てV字回復したようです。僕がお手伝いしだしたのはそのV字回復が落ち着いて停滞期に入ったところでした。

この店長が、僕に依頼をしてきた本人です。そこからオーナーにサポートプランを提案してスタートした、という感じでした。

現状認識と課題の洗い出し

お手伝いする以前から状況は色々聞き出していたのですが、改めて現状を認識して課題を洗い出すためにオーナーを交えてのミーティングを重ねてきました。

課題としてあげられたのは、かなり根っこのほうを掘り返して大体以下のようなものでした。

  • 来て欲しいお客さんのイメージが確立できていない
  • お客さんのイメージが確立できていないから、やることがブレる。
  • その結果誰にも響かないので、美味しい料理を出されても「お店にいく理由」が弱い。美味しい店は他にたくさんあるし、 今日も明日も続々とオープンする。
  • しかし「旨い料理を出せばお客は来る」という考え方が抜け切らないのでなかなか対策も打てない

それと、これは本当にミーティングの時に繰り返し伝えているのですが、お酒を提供するような飲食店は少なくとも1時間、長いと3時間ほどを同じ場所で過ごすことになります。これは既に「食事をしにきている」とはいえないと思います。もちろん「食事をしにきている」のですが、食事を題材として良いひとときを過ごしている、例えば映画などと同様、お店は体験を提供しているのです。ここをしっかりと捉えないとトータルでのサービスの質の向上は難しくなるでしょう。
※この場合のサービスの質というのは「上質な接客」というだけではありません。

また、どうしても新規のお客さまに目が行ってしまい、「普段来てくださるお客さまに喜んでいただきたい」という想いが伝えられていないのも問題でした。もちろん来店されたお客さまには全力でサービスを提供しているのですが、「また来てください」と伝えきれていないような状態でした。

やってきたこと

さてそんな状況で僕がお手伝いしてきたことを列記していきます。

まず、一度でも来店してくださったお客さまにもう一度来てもらう努力をしましょう、ということ。

これは色々な方法を複合的に進めました。といっても特別なことなど何もなく、おそらく飲食店専門のコンサルタントさんからすれば足りてないことも多いと思いますが、それすらも出来ていないのが現状でした。そしてその方法とは、大体以下の様なものです。

フェイスブックページをつくる

これは、ただ単純にFacebookページをつくれば良い、というわけではありません。

投稿する内容もすべて吟味し、お店のコンセプトに沿って来て欲しいお客さんに語りかけるようにします。決して飾ることなく、ありのままに投稿します。目的はいつでもお客さまの頭のなかの飲食店リスト上位にはいることです。

各種Googleのサービスに登録

やはりGoogleを無視するわけにはいきません。まだ十分ではありませんが、基本的なところは充実させました。例えば、Google+ページ、Googleプレイスなどへの登録をします。Webサイトは現状まだ制作していませんし、やるとしてももう少し後になるかな。

ポイントカード見直し

効果的ではないと思われたポイントカードも刷新しました。10回目の来店でようやく何かの特典があるようなものではなく、次回の来店が楽しみになるようなものにしました。

お客さまリストを作成

可能な限りお客さまへの連絡手段をもつことが重要です。リストの作り方も、情報をいただく理由を提供して、なるべく快く情報提供をしていただけるようにします。

メールによるメッセージ発信

頂いたメールアドレスに、控えめながらも要所要所でメールによるメッセージを送ります。チャネルは少しでも多いほうがいいです。ただ、迷惑にならないように配信停止ができるようにすること、過度に情報を送りつけないことなど、人同士の付き合いなら当然のことに気をつけます。

「営業しているよ」と伝える努力をする

例えば照明の使えないランチ営業であればロードサイドにのぼりを設置するなど、ちゃんと「営業してます」ということを伝える努力をします。自分の存在をアピールせずに勝手にお店に入ってきてくれることなど、そうそうあるものではありません。

常連さんの会員化

通ってくださっている常連さんには、会員となっていただいてさらなるサービスを提供できるように理由付けをします。この際「◯◯(店名)を育てる会」とし、お店はお客さまに育てられるということをスタッフやお客さまに訴求します。

会員さん限定のイベント開催

会員さん限定で試食会や試飲会などのイベントを開催し、お店に有益な生の情報を頂くとともに、参加された方に特別感や親近感を持っていただけるようにします。

ドリンクメニューの刷新

お酒を提供するお店ですので、ドリンクメニューを見る頻度はかなり高いと言えます。ここにメッセージを盛り込み、お店の想いがジワジワと伝わるようにします。

接客のもう一声を促進

接客の際、ちょっとした料理の説明やオススメの告知などを促進します。お客さまは理由があれば料理を注文してくれることが多いのですが、ここもなかなか出来ないことが多いです。

お店の思いを伝える努力をすること

お店が、お客さまにどうなって欲しいのかを伝えます。それによってお店に来る理由を持ってもらうことになります。もちろんスタッフにもお店の思いを知ってもらいます。これ意外と徹底できないことが多いです。

お客さまに、お店を好きになってもらう努力をすること。そして応援してもらえるお店作りをすること

お客さまに好きになってもらうには、まずお客様のことを好きになること。ひとつ前の項目にも通じますが、「あなた楽しいひとときを過ごして欲しい」ということをしっかりと伝えます

以上手段的なことからもう少し上流の考え方までありましたが、限られた予算の中でできることを模索し、実行できた施策は意外とシンプルなものです。しかしこのシンプルなことも、基本となるコンセプトなしには効果が発揮できないので、コンセプトを定着させることに一番注力しましたし、いまもブレないように事ある毎に発言しています。
もちろんうまく行ったこともいかないことも有りましたし、季節要因を考えると1年通してみないと何とも言えません。しかし昨年の数字を見てもベースが上昇していることは確かに感じます。このまま続けていって、ひとつひとつの仮説・施策の効果を検証・改善していくサイクルを繰り返していきます。

今後の展望

今後は次のステップに進むために、集客のベースを上げながらサービス、料理、販促全てを1段階ずつレベルアップしていきます。

  • サービスに関しては、いままで最小の人数で回していたところを接客レベル向上のために最適なシフトを組めるように。
  • 料理に関しては間違いなく「おいしい」ので、アップセルを得られるようにすることと、いつ来ても「わあ!」と言ってもらえるような、驚きのある内容に。
  • 販促面は、いままでどおり新規ではなく目の前のお客さま重視は変えず、加えて、まだお店のことを知らない人に知ってもらう努力を少しずつしていきます。

このお店の現在の目標は「自慢したくなる店」となることです。いいお店を知っていたら自慢したくなりますよね。そんな感じで評判を獲得していければと思っています。

また結果が出次第記事にしたいと思います。


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