S8(エスハチ)

エスハチ|仕事のことを中心に、幅広いトピックスを取り上げていく情報サイト

つらい?楽しい?独立に向いている人と向いていない人

      2017/02/23

man-390340_1280

僕は2014年の4月に突然会社をやめることになって、すぐに自分の会社を作って今に至ります。

僕の場合、転職もかなり考えましたが、友人の経営者の顔を思い浮かべて「仮にこの中の誰かの会社で、不満なく働けるか?」を考えた結果、転職は諦めました。自分が自分よりすごいと思えるひと以外の下では働きたくなかったんですよね。実際会社に入って付いていこうと思えるひとはほとんどいなかった。そして独立を選んだわけです。

そして、この間2年弱の間にいろんな感情が往来するわけですが、そのあたりのことと、周囲にいる経営者(個人事業主含む)仲間を見回してみて、独立したほうがいいひとや独立してもやっていける人、逆に絶対に独立しちゃいけない人を考えてみます。

独立直後はとにかく不安だらけ

ある程度希望はしていたものの、僕が前職を退職したタイミングは、自分が想定していたよりかなり突然でした。半分クビと言える状態で1週間後に最終出社し、有給消化期間中にはもう会社を作ってました。

その間家のお金には絶対に手を付けないという強い意識のもと、税理士さんにお願いして公庫からお金を引っ張りました。創業期は割りとすぐ貸してくれます。焦げ付いてなければ。なんで借りたかといえば、前職から僕が立ち上げた事業を買い取ったから。創業時に240万バシッと払ってやりました。その後、その事業は無事回収完了して黒字化してます。

この融資はホントにしといてよかった。キャシュは精神安定剤。例えそれが借金でもね。そんな僕でもキャッシュが100万ちかくまで減ったこともありますしね。もうちょっとでショートして黒字倒産でしたよ。

さて、そんなことを経験してきた僕ですが、とにかく不安だらけです。自分で商売するのが初めてで、普通に未払いとかあるし、舐められてるんですよね。

今月の売上はこのくらいあるけど、来月は全然ないかもしれない。そもそも自分がどの程度稼げるのか全然想像がつかないし、1年後ですら全く読めない。

これ13年間もサラリーマンやってて、そこそこ給料もらってた身からすると、かなりつらい状況でした。僕の場合は「起業しそうだよねー」と周囲に言われていたのにも関わらず、結構慎重派なのでずっとタイミングを伺っていました。でもちょっと伺いすぎましたね。もうすこし若い時期にこの経験をしたかった。

で、自分で商売をするってことはこの不安と付き合っていくということに他なりません。お金がどんどん口座から減っていく時のあの焦燥感。そんな時は独立した事自体が間違いだったんじゃないかとか、色んな感情が入り乱れます。この不安は今でもたまに訪れます。これはもう絶対に逃れられないものだと分かったので、もういくらか平気にはなりましたが。

そういう状態を乗り越える方法はただひとつ。とにかくがむしゃらに働きましょう。そしたら不安を感じてる暇なんて無いし、ちゃんとした仕事をしていれば、誰かが仕事をくれます。

僕が1年目の頃によく言ってた言葉は「1年目で休めるわけないっす。僕に出来る事ならどんなことでもしますからお仕事ください!」でした。実際ほとんど休まなかったですしね。

これやって仕事が来ない人は、起業しちゃダメな人かも。周囲に仕事を出してくれる人脈もなければ、評価してもらえる仕事も出来てない。普通にのんびりサラリーマンやってたらおそらくそういう状況って作れないんですけど、僕は会社員時代からある程度独立することを念頭に、他の会社さんとお付き合いしていたので、独立直後からホントに休めないくらい仕事はありました。まあ単価は安かったですけどね。

1年を超えるくらいでようやく慣れてくる

この不安を飲み込めるようになって、周囲が見渡せるようになったのは会社を作って1年経ったくらいからでしょうか。

周囲の友人に聞いてみても、「一周りするまではよくわからなかったけど、1年事業を回すとだいたいこんな感じ、というのが把握できて、少し落ち着けた」という意見はあります。

ただこれも1年目に休みなく働いて、口座にキャッシュができてきたからこそ言えることで、仕事がない状態で気持ちに余裕が無い状態だったら、おそらくそんな状態にはなってないんですよね。だから、何度も言いますが、とにかく1年目は必至で働くのが良いと思います。もちろん初めからガンガン稼げる人もいるので、一概には言えませんが。

もしうまく創業期の不安を払拭出来たら、今度は仕事を選べるようになりますよ。ちょっと単価上げて、仕事の数を減らつつ売上を維持して、質を上げていきましょう。ちゃんといい仕事をしていれば、他の人が営業してくれます。そういう意味でも僕の仕事はやりやすいですね。例えばWebサイトを作ったら、それが実績になりますし、更にアクセスの数字も持っていて、そこの結果もある程度は実績として見せられるわけです。
※もちろんクライアントには許可を取って、です。

もし1年たっても創業期と状況が変わらないのなら、就職したほうが良いかもしれません。僕の周囲では稼げる人は自分からどんどん状況を変えていっています。同じ所にとどまらない。逆にいつまでも同じ仕事内容をしているひとは、おそらく変化に対応できなくて、稼げなくなっていくと思います。

慣れると慢心が待っているので借金があるといいかも

そうこうしているうちに、稼げるようになってくると、やっぱり人間慢心します。そりゃそうです。1年目に苦労して、ようやく掴んだ小銭。時間も少し余裕が出てくる。

僕の場合は飲みに行く回数が格段に増えちゃいました。と言っても女の子のいるところは全然好きじゃないので一晩で使うお金は、よく使っても1〜20000円程度ですが。ただ回数が半端無く増えました。週4くらいで行くようになりました。それと比例して飲み代も当然増えますよね。ちょっとだけ「飲みに行きすぎたな」と反省していますが、やっぱり飲みに行っていた月は自分でも大丈夫と思えるくらい売上があります。またいまは事業を転換させる時期だと決めてちょっと受託制作の仕事を受けないようにしていることもあって、売上(と仕事量)を計画的に減らしているのですが、そうなるとやっぱり家飲みが増えます。この辺の感覚は失わないようにしないとやばいですね。

で、慢心が出てきた時にどうするか。やっぱり基本的には不安は拭えないのですが、僕の場合事業資金を借金して作ったので、気を抜けないという側面はあると思います。やっぱり人間「自分を突き動かす何か」みたいなものは必要で、それが自分の希望とか夢であれば素晴らしいことなのですが、僕みたいな人間には借金と住宅ローンと専業主婦とふたりのこどもの方が強烈です。絶対サボれないですもん。

やっぱりこういう「やらざるを得ない何か」を持っている人は、強いですよね。これが無いと売上が少なくても「まあ仕方ないよね。。。」ってなっちゃいがち。そういう個人事業主、友人にもいます。そんな彼を見ると「のんきでいいなあ」とは思いますけど、同時に「この先どうするんだろう」と思っちゃうのも事実です。

まとめ

やっぱり独立するって結構大変です。その大変さを楽しめないとつらいだけになっちゃうので、楽しんでいる自分を想像できないひとは独立しないほうがいいです。

その上で以下の条件を備えた人は独立して自由な仕事のスタイルで生きていけると思います。

  • 不安なときはとにかく忙しくすることができる
  • 周囲に自分を評価してくれる人がいる
  • 慢心しない仕組みを自分の中に持っている

不安・自信・慢心は必ずセットでやって来るように思いますので、そのあたりを認識しておけば乗りきれるのではないでしょうか。

いま僕は業態転換の真っ最中で、またちょっと不安が顔を出してきてる時期ですが、何とか乗り越えられると自分を信じてます。


気に入っていただけたらシェアしていただけますと、とても嬉しいですm(_ _)m

 - 仕事 , ,