RBライプツィヒ2017-18順位予想!クラブや選手の特徴を解説
あなたは、RBライプツィヒというチームについてどの程度知識がありますか?
ブンデスリーガに突如として現れ、あっというまに強豪の仲間入りを果たしたクラブです。
2009年創設のブンデスリーガの中で一番新しいクラブで、昨シーズンは2部から昇格してきたばかりにも関わらず、なんとブンデスリーガで2位まで上り詰めましたね。
そして、今シーズンは昇格二年目にも関わらず、チャンピオンズリーグにも初挑戦します。
近年、バイエルン・ミュンヘンの1強時代が続いているブンデスリーガ。そんな中バイエルンを止める可能性がある数少ない存在となっています。
この、突如として現れたRBライプツィヒとは一体どんなクラブなのか?
どうしてこんなにも勝つことが出来ているのか?
そして、どんな選手が所属しているのか?
この記事では、RBライプツィヒの今シーズンを占いたいと思います。
みんな嫉妬しちゃうドイツ1の嫌われクラブ
RBライプツィヒが誕生したのは2009年。
当時5部に所属していた「SSVマルクランシュタット」というクラブを、あのおなじみのエナジードリンクの会社「レッドブル」が買収したのです。
そして、RBライプツィヒという新しいクラブとして発足しました。
レッドブルと言えば、オーストリアでレッドブル・ザルツブルクを、アメリカではニューヨーク・レッドブルズを、そしてブラジルでもレッドブル・ブラジルと、世界中でサッカークラブを所有しています。
レッドブル・ザルツブルクは買収後8度のリーグ優勝。
ニューヨーク・レッドブルズはMLSの強豪チームにして、平均観客動員数が2万人以上の人気クラブとなります。
レッドブルは、そのノウハウをドイツで発揮するのです。
ドイツのレッドブルであるRBライプツィヒは、2013/14シーズンからブンデスリーガ3部に昇格、2014/15シーズンには2部昇格、そして昨シーズンついに1部の舞台に昇格します。
さらに今シーズンはチャンピオンズリーグに出場と、ちょっと上手く行き過ぎですよね〜。
豊富な資金力を持っているクラブですが、安易にスター選手を集めたりはしません。若い素質のある選手をしっかり集めています。
今シーズンもチームの平均年齢は23歳台と、ブンデスリーガで一番若いチーム。
しかし、RBライプツィヒは「ドイツで一番嫌われているクラブ」と言われています。
ブンデスリーガは原則として、企業名をクラブに付けることを許可していません。
しかしクラブ名につく「RB」は、明らかにレッドブルを連想させています。てかみんなレッドブルって呼んじゃってます。一応RBはRasenBallsport(直訳で芝生球技)ってことになっていますが、まあこじつけですよねーー。
そして、大金を使って優秀な若い人材をたくさん獲得するんですよね。
これらの理由から、健全な経営を好むドイツのサポーターは嫌悪感を感じられ、ドイツで一番の嫌われ者になったと言われています。
でもぶっちゃけ本当の理由は妬みですよね。はい。
弱小・中堅クラブのサポーターは、創設わずか8年でチャンピオンズリーグにまで上り詰めたこのクラブが羨ましいんですよ。
現にライプツィヒのホームスタジアムのレッドブル・アレナには毎試合4万人以上のサポーターが入り、地元の人たちからは受け入れられています。
金満補強と言われてますが、チェルシーやマンチェスター・シティのようなお金の使い方はしてません。
しっかりと若い有望な選手を適正な価格で獲得しています。
お金持ちで、若くて、そして実力もあるから嫌われているのです。世の中そんなもですよねー。
金満なのになんでこの監督なの?
いくら良い選手が居ても、良い監督が居なければチームは勝てない。じゃあRBライプツィヒの監督はどうなのでしょう。
RBライプツィヒの指揮官は、今年もオーストリア人のラルフ・ハーゼンヒュットル監督です。昨シーズンの飛躍はこの監督のおかげでもあります。
現役時代はフォワードとしてプレーし、主にオーストリア・ウィーンで活躍。ベルギーのクラブそして、ドイツの2部のクラブでも活躍します。オーストリア代表にも選ばれた経験もありました。
指導者として名を上げたのは、インゴルシュタット04時代。
2014/15シーズンにブンデスリーガ2部で優勝し、チームを1部に引き上げました。そして、昇格一年目ながら1部で11位とチームは躍進し、その功績から昨シーズンRBライプツィヒに引き抜かれたのです。
みなさんご存知の通り、ブンデスリーガはとてもレベルが高いリーグです。
その難しいリーグで、昇格したての小さなクラブを率い、大した戦力もないのに11位に躍進させた手腕は、優勝するよりも凄いと思います。
今はまだRBライプツィヒも、決して大きなクラブではありません。
しかし、若い有望な選手はたくさんいますからねー。
これらの選手を育てるのにどの監督が一番合っているのかをしっかりと考えて就任を要請したことが伺えます。
彼は決して経験豊富で世界的な知名度のある監督ではありませんが、今いる選手に一番合っている監督と言えるでしょう。
このように、知名度だけに囚われずしっかりチームコンセプトを考え、今だけでなく将来どうしたいか、それがしっかりと考えられているからこそラルフ・ハーゼンヒュットルを起用したのです。
そしてそれが結果に繋がっています。レッドブル、イメージと違ってちゃんとしてますよねー。
RBライプツィヒの戦術
それでは戦術面を見ていきましょう。
システムは、今シーズンも4-4-2を採用しています。
ボールを持ったら縦に速い攻撃を仕掛けます。フォワードはデイフェンスラインの裏のスペースを積極的に狙い、中盤の選手はそこに正確なパスを供給します。
若い選手が多いので、非常にチーム全体として運動量とスピードがあります。両サイドハーフの選手が積極的に上がり、サイドバックもバランスを保ちながらオーバーラップを仕掛けます。
ディフェンスは相手選手にプレスをしっかりかけています。ラインは若干高めに設定しているので、裏のスペースを付かれることはありますが、スピードのある選手がしっかりと素早く戻ることが出来るので、そこまで問題はないです。
2年目になり、より鮮明になった戦術で、今シーズンもバイエルン・ミュンヘンやドルトムント相手に互角の戦いを見せています。
さらにまだまだ若い選手たちばかりです。ぶれることなくこの戦術をさらに磨き上げていくはずです。
夏の移籍市場
今夏の移籍市場の動きを見ていきましょう。
主な放出選手は、スコットランド代表のウイングのオリヴァー・バークをウェスト・ブロムへ、2014年からチームを支えていたラニ・ケディラをアウグスブルクへ放出しました。ちなみに彼はドイツ代表とユベントスで活躍するサミ・ケディラの弟です。
さらにドイツのオリンピック代表で銀メダルに貢献した、ダヴィー・ゼルケはヘルタ・ベルリンへ放出します。
これらの選手は昨シーズン目立った活躍が出来なかった選手ばかりですが、まだまだ若く、将来的にもこれから成長していく選手たち。
勿体ない気がしますが、それ以上にいい若手がたくさんいるので問題ないという判断でしょうね。
主な獲得選手は次の通り。
フランスのパリ・サンジェルマンから期待の若手ジャン・ケビン・オーギュスタン、昨シーズンはトルコのガラタサライで活躍したポルトガル人ウイングのブルマ、そして、レーバークーゼンからスロベニア代表のケヴィン・カンプルを獲得しています。
このクラブはしっかりと必要な戦力を補強し、フィットしなかった選手はサクッと放出します。
そして、今シーズンも若い才能のある選手をしっかり獲得していますね。このぶれない補強方針を貫いているのが特徴です。
ちなみにケヴィン・カンプルには2000万ユーロ(約26億円)、ジャン・ケビン・オギュスタンには1300万ユーロ(約17億円)ブルマには1500万ユーロ(約18億4000万円)と、それぞれ贅沢な資金力をいかんなく発揮しています。
ただ、最近のパリ・サンジェルマンやプレミアリーグのクラブに比べたらちょっと地味な気もしますね。
今シーズンのライプツィヒのメンバー紹介
今シーズンのメンバーを見ていきましょう。
GK・DF
ゴールキーパーは昨シーズンと同じくペーテル・グラーチが務めます。彼はレッドブル・ザルツブルクから引き抜かれてきた選手です。1対1の対応に優れており、チームが高いラインを保てるのも彼が居るからこそです。
右サイドバックはオリンピックのドイツ代表のルーカス・クロスターマン。左サイドバックもセンターバックもこなすことが出来るユーティリティープレイヤーです。昨シーズンは故障でシーズンを棒に振ってしまったのですが、今シーズンは故障の影響も無く安定したパフォーマンスでレギュラーの座を掴んでいます。
左サイドバックはマルツェル・ハルステンベルクです。代表歴はありませんが、ここ最近めきめきと実力を上げてきた選手で、昨シーズンはブンデスリーガ1部初出場から30試合に出場しました。クロスの制度も良く187cmと高さもある選手で、今シーズンもチームを支えています。
センターバックのヴィリ・オルバンは前所属のカイザースラウテルンのキャプテンだった選手。ライプツィヒでも副キャプテンに任命されており、キャプテンのドミニク・カイザーは控えのことが多いので、ほとんどの試合でキャプテンマークを付けています。そのキャプテンシーと相手をタイトにマークすることに定評があります。
もう一人のセンターバックには、若干19歳のフランス人ダヨ・ウパメカノが現在レギュラーの座を掴んでいます。昨シーズンの冬の移籍市場で加入した彼はすぐにレギュラーを掴み取りました。
ウパメカノは、非常にスピードがあるセンターバックで、全てにおいて身体能力が高いんですよねー。今後数年の間に確実にフランス代表に選ばれ、そして世界最高のセンターバックに成長するはずです。それほどのポテンシャルがある選手だと思います。
MF
中盤の主な選手はまず、ギニア代表のナビ・ケイタ。ケイタはボールを奪取する能力に長け、さらにチャンスには絶妙のタイミングで前線にあがります。昨シーズンは31試合出場で8得点。彼がこのチームの心臓と言ってもいいと思います。
このような才能をヨーロッパのビッククラブは見逃すはずがなく、彼には多くのオファーがありました。最終的にはリバプールから7000万ユーロ(約93億円)のオファーがあり、クラブはそれを承諾。しかし、RBライプツィヒはなんとか粘り、移籍は2018年の夏ということになったのです。
とりあえず今シーズンは残留してくれたのですが、彼が抜けるとなるとチームに取っては大きな痛手です。
しかしこのクラブは本当に抜かりがないのです。来シーズンに向けてケイタの穴を埋める選手を既に獲得しているのです。
それが、レバークーゼンから獲得したスロベニア代表のケヴィン・カンプル。彼はブンデスリーガで屈指のセントラルミッドフィルダーの地位を既に確立しています。豊富なスタミナと運動量でピッチを駆け回り、ゲームを組み立てます。
今シーズンはサイドハーフでのプレーもあると思いますが、基本的には真ん中でプレーをします。ケイタとはタイプが似ているので、来シーズン以降はケイタの抜けた穴をしっかりと埋めてくれるはずです。
ケイタ、もしくはカンプルの相方はディエゴ・デンメです。彼はブンデスリーガ3部の時からチームを支え、昨シーズンもレギュラーとして活躍し、6月にはドイツ代表にも選ばれたのです。守備に特化したミッドフィルダーであり、豊富な運動量で、空いたスペースをしっかりカバーし、チームのバランスを取ります。
サイドハーフは、オーストリア代表のマルセル・ザビッツァーが務めます。彼は両方のサイドでプレーすることが出来、ウイングから中へ切り込んで得点を上げることも出来ます。昨シーズンは32試合出場で8得点を上げています。
チームの背番号10番を着けるのはスウェーデン代表のエミル・フォルスベリです。彼は正確なクロスを上げることが出来る上に得点力もあり、昨シーズンは30試合出場で8得点を上げています。
今シーズン加入したブルマも徐々にチームにフィットしてきていますね。昨シーズンはトルコのガラタサライで11得点を上げています。運動量とスピードがあり、得点力もある選手です。今後ポルトガル代表としても活躍が期待されています。
FW
フォワードはまずは、ティモ・ヴェルナーです。昨シーズン31試合出場で21得点を上げ、大ブレイクをして、ドイツ代表にも選ばれます。今年のコンフェデレーションズカップでは得点王にも輝いたのです。なのにまだ21歳なんですよねー。
スピードが武器で、相手ディフェンスの裏のスペースを常に狙い、両方の足で正確なシュートを放ちます。今シーズンも第9節終了時点で5得点と安定して得点を上げていますからねー。チームの絶対的エースです。彼が居ればあと10年はフォワードに困らないと思います。
まあビッグクラブに移籍しちゃうんでしょうけど。。。苦笑
ツートップのもう一人はデンマーク代表のユスフ・ポウルセンです。彼は193cmとヴェルナーに足りない高さの部分を補います。しかし、彼もとても速いです!
得点数こそ少ないですが、しっかりとポストプレーでチームに貢献します。
さらに、今季フランスのパリ・サンジェルマンから加入したジャン・ケビン・オーギュスタンはレギュラーの座を掴みかけています。得点も第9節終了時点で3得点と結果を出していますからね。パリ・サンジェルマンは将来必ず、彼を放出したことを後悔するはずです。
ライプツィヒの試合を観ているとわかるのですが、とにかく全体的にみんな速いんですよねー。若いだけではなく、しっかりと走れる選手を集めています。
そして、当然のことながら今シーズン獲得した選手もしっかり速いです。
さらに将来世界的な選手になりそうな選手もたくさんいます。もう期待でいっぱいの選手たちなんです!
欲は出さない!ブレない目標
このクラブにはしっかりとした戦略があり、その成果が想像以上に上手くいっています。
なので、クラブ幹部もまったく焦っていないはず。
無理な補強を重ねて、今シーズンいきなりチャンピオンズリーグで上位を目指したり、ブンデスリーガで優勝しようなどとは考えていないと思われます。
それは補強からも見て取れます。
しっかりと今後成長する若い選手を中心に獲得していますからねー。
いままでと同じように若い選手たちをしっかり起用していき、チームを成熟させていくこと。その結果として上位に行くことが出来れば良いと考えていると思います。l
今シーズンの予想、優勝もありえる!
いままで見てきたように、このクラブはホントすごい。
確かにブンデスリーガの中では金満クラブと言われていますが、プレミアリーグのクラブや、パリ・サンジェルマン、さらに今シーズンのミランのように、無闇にお金を使うことはしてません。
しっかりとした長期的な経営戦略があり、チームの強化もそれにのっとって考えられています。
ここ数年のうちに、もしかしたら今シーズンにもブンデスリーガで優勝するかも知れません。
でも、もしそれが叶わなかったとしても、バイエルン・ミュンヘンを超えるクラブは彼らしかないのではないかとも思わされます。
RBライプツィヒの選手たちの前所属クラブを見るとなんと8人の選手がレッドブル・ザルツブルクの選手です。その中にはDFダヨ・ウパメカノ、MFナビ・ケイタやMFマルセル・ザビッツァー多く選手が不動のレギュラーとして活躍しています。
今後も多くの選手が、行き来すると思います。
そして、現在レッドブル・ザルツブルクには南野拓実がいます。今後是非、南野には将来的にライプツィヒに加入して、ブンデスリーガの優勝を体験して欲しいです。
レッドブルによって翼を授かったRBライプツィヒ。
日本のみなさんは好きなクラブが負けても妬んで嫌いにならずに、このクラブの凄さをしっかり評価して、日本でも人気のクラブになって欲しいと思います。
それでは、また!
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