ロケ地鎌倉に住みたくなる映画 海街Diaryの感想
2016/10/08
第39回アカデミー賞で最優秀作品賞受賞した「海街diary」のほぼネタバレ無しのレビューです。
吉田秋生による漫画作品を「そして父になる」などのヒット作を生み出した、是枝裕和の手によって映画化されたこの作品。
とっても面白かったです。鎌倉に住みたくなりました。
まずはその鎌倉の季節感あふれる映像に心奪われる
僕的にこの映画「海街Diary」の一番良かった点は、その鎌倉の美しい四季が見事に表現されていたところ。
実際に1年かけて撮影されたようで、四季折々の風景がふんだんに盛り込まれていて、本当に鎌倉に住みたくなります。
鎌倉には、まず海がある。
僕はいま海が見えるところに住んでいないので、定期的に仕事をサボって海を眺めに行きます。
やっぱりたまには海を見ておかないと、禁断症状のように「海が足りない」と呟きだしてしまうんですよね。
海があって歴史があって、情緒のある街と言った感じで本当に美しく映しだされています。
そう、鎌倉は鶴岡八幡宮や大仏があり、鎌倉幕府があった場所。
昔、今はもう痴呆になってしまって自分の意志で施設に入ってしまった叔母が、隣町の藤沢に済んでいました。
あの頃大人だったら、もっと頻繁に行って鎌倉にも足を延ばしたのですが。
あと、名物の生しらすもしっかり登場。美味しそうでしたね。深夜にVOD(ビデオ・オンデマンド)で観ていたので、ちょっとお腹空いて困りましたw
四姉妹全員がハマり役。自然な演技で引き込まれる。
鎌倉の風景の次に印象的だったのは、四姉妹の自然な演技。
個人的には全員ハマり役だったと思います。
- 長女「香田幸」:綾瀬はるか
- 次女「香田佳乃」:長澤まさみ
- 三女「香田千佳」:夏帆
- 四女「浅野すず」:広瀬すず
という配役、実年齢の関係も。その存在感も役どころも、すべてがはまっていたと思います。
長女幸は、しっかりものながら不倫をしてしまっていたり、次女佳乃は何事にもルーズ、三女千佳は一番の不思議ちゃんだけどとてもやさしい、そして四女のすずはしっかりものでサッカーの上手な女の子。
それぞれが個性豊かな役どころを見事に演じていて、かなり惹きこまれます。
4人ともがアカデミー賞で優秀賞を受賞していて、すず役の広瀬すずは数々の映画賞の新人賞を受賞していますね。
それともう、言わずもがなですけど、全員美しい。
また、脇役として登場する役者陣もまたいい感じの人が揃っています。
僕的に一番よかったのはレキシの池ちゃんこと池田貴史。
僕は彼が以前ハナレグミの永積タカシとやっていたバンド「スーパーバタードッグ」も大好きなので、前から存在を知っていました。
しかし一緒に観ていた妹は知らなかったようで、「何この人めちゃいいじゃん!」と喜んでいました。
他にも大竹しのぶ、堤真一、加瀬亮、風吹ジュン、リリー・フランキー、鈴木亮平、坂口健太郎、樹木希林と、そうそうたるメンバーが脇を固めています。
このあたりも大きな見どころの一つでしたね。
ストーリーは淡々と。でも十分に楽しめる。
そしてマンガを原作としたこの作品の空気感は、監督であり脚本も手がけた是枝裕和が作り出しています。
ストーリーは本当に淡々と進んでいきます。実際大きな山場も無いと言って過言ではない。
それでも観ているものを引き込む力をこの作品は持っていると思うし、事実僕はかなり真剣に最後まで見終えました。
こういうのって、原作の力ももちろんなんですけど、やっぱり映像に落とした時の脚本・演出が本当にものを言うと思うんですよね。
その点では、すべてが上手く言ったのではないかと思います。
是枝裕和の作品といえば、僕の中では「そして父になる」もかなり好きな作品です。
こちらもいずれレビューしようと思います。
作品の予告編
作品データ
題名: 海街diary
主演: 広瀬すず
監督: 是枝裕和
公開: 2015年 6月 13日
冒頭の画像は公式サイトのogp画像です
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